食品の加工とは・・?

 
食品には、農産物・水産物・畜産物などいろいろなものがありますが、これらの食品になんらかの手を加え、形をかえたり性質を変化させることを食品の加工といいます。
農林水産物である食品に種々の加工操作を行って、いわゆる食品加工を作るのは、つぎのような、食品としてもつべき特性を向上させるためです。
1.美味であること
2.栄養的にすぐれていること
3.喫食に便利であること
4.衛生面でも安全で貯蔵性の高いこと
5.価格もバランスがとれていること
なお、これらの特性は、農林畜産物の食品(一次産品)を加工することによって、すべて並行して向上するものではないのは当然のことです。例えば、おいしい貯蔵性のあるものを作ることによって価格は高くなることが多いですし、貯蔵性を高めることによって味がもとのものより悪くなることもあります。
これらのどの特性の向上を中心として加工を行うかということは、加工を実施する対象の農林水産物の種類や、その時季、加工品の使用目的によって異なるものです。
ここで第1の特性である美味に関係のある要素として、次のようなものがあることがあります。
1.味覚的なもの(甘・酸・塩・苦・うま味)
2.視覚的なもの(形状・色)
3.嗅覚的なもの(香気)
4.触覚的なもの(いわゆる食品のテクスチャー)
5.聴覚的なもの(おかき、せんべい、のりの咀嚼音)
食品の加工でおいしいものを作る場合、これらの要素をすべて考慮せねばならないわけで、しかもそれらが個人の嗜好によって多少の差があるから、単純な思考だけで操作はすすめられません。
現在行われている食品の加工操作をおおまかに分類してみると下表のようになります。

分類

加工品の例

特徴
物理的加工法 とう精

精白米
穀類の外層(ぬか層)をはぎとり、白くおいしくするが、ぬか層にはビタミンB1が豊富に含まれているので、同時に失われてしまう。

圧扁

押し麦
消化をよくするため、大麦をとう精し、加熱して一部糊化させておしつぶしたものである。

粉砕

小麦粉
種々の加工品を作るために、小麦の胚乳部だけを粉として分離する。
磨砕

じゃがいも、でんぷん
細胞中にあるデンプンをとりだすため、いもをすりつぶす。
化学的操作法

加水分解

ぶどう糖
でんぷんを糖化酵素で加水分解する。

凝固

木綿豆腐
加熱した大豆の蛋白質を、硫酸カルシウムで固める。

微生物学的加工法
発酵・熟成

みそ
デンプンを糖化させ、大豆の蛋白質を分解させ、発酵・熟成させる。

しょうゆ
蒸し大豆と、いった小麦粉を混ぜてこうじをつくり、タンパク質とでんぷんを分解させ、発酵・熟成させる。

清酒
こうじかびの生成する酵素を利用して蒸し米を発酵させる。

参考文献:図解 食品加工学 (医師薬出版株式会社)
食物(実教出版)